鼻歌まじりに走っていると 少し先の方で道路工事をしていた。
『こんな深夜におつかれ様』と、優しい気持ちで
ゆっくりとスピードを落とし近づいていくと、交通誘導員の男が
何ともヤル気なさげに誘導ライトを振っていた。
私は目を凝らして その男を凝視した。
だらしなく伸びた髪に うつろな目、そして無精ヒゲ…
タイプじゃない!
その瞬間、今までの優しい気持ちはフッ飛んだ。
『この男、成敗つかまつる』
暗がりの中、そっと車の窓を開け 気付かれぬ様
鼻クソを丸めて その男の方へ【ピッ】と飛ばした。
『してやったり』
打ち震えるような喜びが全身をかけぬけた。
勧善懲悪とはこの事だ。閻魔さまでも かなうまい。
南無阿弥陀仏、テルアビブ
ぶんぶく茶釜は良い茶釜
ぶぶ漬け一杯 召し上がれ
完全に良い気分になった私は、次のターゲットを探すべく、
鼻歌まじりに車を発進させた。
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